エール
私が新型インフルエンザで発熱する直前。
子どもを夫にお願いして私はDVDのレンタルに向かっていました。
長い看病生活、一日中有り余る時間。
子どもたちの好きなDVDを借りてきてあげよう・・・・と車を走らせていました。
車の中で
急に
突然いなくなったフリーターさんのことが思い出されました。
すごく違和感。
なにかおかしい。
短い会話だったけど何度か話した会話は・・・・・
「新しいバイト先探しています。ちょっとあてがあるんで。ここは月末までちゃんとやりますよ!」
「面接がきまりました」
「合否の連絡電話があさってきます!」
毎日、店長のいないときを見計らってちょこちょこ報告してくるフリーターさん。
嬉しいのかだんだん冗談とか言ってみんなを和ませてました。
最後に話した会話は合否の連絡がくる前の日で
「きっと店長がっかりするよ!すごく期待していたと思うから」
「期待なんて全然されていませんよ」
「そんなことないよ!」
「・・・・・すみません。期待されてるって分かってました。それなのに裏切るような真似してスミマセンでした。」
採用か不採用の連絡がある日以降フリーターさんと連絡が取れなくなった。来なくなった。
ダブルワークのお店に店長が電話したら、事情があって(トラブルなどというニュアンスだったらしい)やめてもらったとのこと。
「トラブルのあと、こっちも来ていないので、それで連絡待ちなのですけど、もう来ないでしょうね」
と店長から聞きました。
最初は私も
「そっか~。向こうで何かあってショックでこっちまでやめちゃったのね~。」
とみんなと同じように思っていました。
DVDのレンタルに車を走らせているときに、急になんか変だ。
って思ったんです。
そんな偶然あるのか?
って。
きっと逃げたんだ。
そうなんだ。
ダブルワークのお店でなにがあったのか、私にはわからないし、本当は何もなかったのかもしれない。
だって電話に出たのが店長だってわかる人いる?
向こうで笑っているのかもしれない。
そんな悲しい気持ちにまでなりました。
なんだろう?
やるなら黙ってだって出来たと思うのに、なんで私に言っていったんだろう?
夫は
「優しく言葉をかけてもらったら誰だって本音を話すよ」
といいました。
誰だって本当はさみしいのかもしれません。
もうお店はフリーターさんがいなくても全然大丈夫。
いなくたって毎日まわっています。
もちろん新型インフルで私がいなくたってまわっています。
フリーターさんを探すことは可能なんだけど、探して何か変るわけじゃないので、探しません。
今度はがんばるんだよ。
どこかで絶対に生まれ変わるんだよ。
絶対にあなたなら大丈夫。
おばちゃんはこの食堂でがんばってみるよ!